端午の節句の子供の無病息災などを願いあげる鯉のぼりですが、鯉のぼりは鯉以外にも、一番上に泳いでいる鯉じゃないような謎のヒラヒラしたものが気になりますよね。
鯉のぼりの一番上にあるヒラヒラしたカラフルな布にも、しっかりとした名前や意味があります。
一番上にあるのに鯉の形をしていないのは謎だと思いますが、少し深い意味があるんですよ。
ここでは、鯉のぼりの一番上などにあるヒラヒラとしたカラフルな鯉のぼりなどの意味や由来などについてご紹介します。
鯉のぼりの一番上のヒラヒラとしたカラフルな布の名前と意味
鯉のぼりの一番上のヒラヒラとしたレインボーカラーの鯉の形をしていない布の名前は「吹き流し(ふきながし)」といいます。
鯉よりも一番上にある吹き流しは「滝」をイメージしていて、滝登りをする鯉の構図をイメージしているそうです。
吹き流しの色の意味は何個か諸説があるみたいです。
一つ目の色の意味の諸説が、中国古来の自然哲学の思想の色からきているという五行説があるそうです。
五行説の色には、
木行が青色(春の象徴)
火行が赤色(夏の象徴)
土行が黄色(季節の変わり目の象徴)
金行が白色(秋の象徴)
水行が黒色(冬の象徴)
これらが交差することで、互いが与えあい、万物が変化して循環するという意味があります。
鯉のぼり的な意味で書くならば、5色が揃うと安定するので「厄が入り込む隙間がない」という意味があるそうです。
他の鯉のぼりの吹き流しの他の意味には、『仁・義・礼・智・信』の五常(五徳)の心に伴い当てはまているのだそうです。
仁:人を思いやること
義:利欲にとらわれずやること
礼:仁を具体的な行動をするもの
智:知識豊富な人
信:誠実などであること
など吹き流しには様々な意味があり、鯉のぼりメインよりも少し奥深い感じがありますよね。
昔の鯉のぼりは出世や健康の願いを込めて登り、何よりも男児は家の大黒柱。
それなりの意味があるということになるみたいです。
鯉のぼりの一番上のカラカラの意味
鯉のぼりの一番上のカラカラした回るものがありますよね。
あの一番上のカラカラとした竿の上についている名前は「矢車」といい、風にふかれることでカラカラと音を鳴らします。
矢車のカラカラと音を鳴らすのは、魔除けの意味や、子供がここにいるよという合図になったりする説もあるみたいです。
ちなみに魔除け説は、鯉のぼりの一番上の吹き流しにも同じ意味があると考えらえてる説もあるそうですよ。
子供に厄がつかないような意味合いがあるみたいですよ。
鯉のぼりのてっぺんにある丸い飾りの意味
鯉のぼりの矢車よりもさらに一番上にある、竿の先についている丸い飾りがありますよね。
あれは「龍玉」という名前があります。
龍玉には神様が降りてくる「目印」の役割といった意味があります。
次に鯉のぼりのそれぞれの名前についでにご紹介しますね。
鯉のぼりの一番上の鯉の名前
一番上にある吹き流しの下にある大きな黒い鯉のぼりの名前は「真鯉(まごい)」といいます。
そもそも昔の鯉のぼりは真鯉が主流で、黒く大きいことから父親のようなイメージがあるのだそうです。
鯉のぼりの真ん中の鯉の名前
真鯉の二番目の赤い鯉の名前は「緋鯉(ひごい)」といいます。
明治時代に追加された鯉で、真鯉と比較され母親のようなイメージがあるそうです。
鯉のぼりの一番下の鯉の名前
鯉のぼりの一番下の恋を「子鯉」といいます。
色は水色や黒などの色があり、子供の鯉というイメージがあるそうです。
昭和時代に新たに追加された鯉で、家族というイメージを象徴して飾られるようになったそうです。
鯉のぼりの由来とは
そもそも鯉のぼりが端午の節句にあげられるようになったのは、江戸時代とされています。
江戸時代では武家のお家で男の子が産まれると、それを世間に知らせるために「のぼり」を立てるという風習があったそうです。
鯉のぼりは男児が産まれた時の合図となる「のぼり」が由来の元とされていて、武家以外の町人がのぼりを真似して鯉の絵柄を書いた布を吹き流しの鯉に似たてて飾ってアレンジしたそうです。
これが鯉のぼりの由来とされています。
鯉のぼりは男の子の健康を願う以外にも、鯉は滝を登り龍になるという話から出世の象徴となっていました。
そのため鯉のぼりには「出世」という意味合いもあります。
今では様々な色がありますが、端午の節句での鯉のぼりは、一番上のカラーの布(吹き流し)に加え、男の子の出世や健康を願う意味となっています。
意外と深い意味があるので、鯉のぼりを出す意味合いがわかるので多少の面倒くささも軽減できるかもしれませんね。