「菖蒲湯」という菖蒲を入れたお風呂に入り方があります。菖蒲湯の入り方としては、冬至に入るゆず湯のようなものです。

菖蒲湯を入る意味や由来がある以外にも、意外と効能などもあるんですよ。

菖蒲湯は特に子供に入らせると良いとされた方が良いとされていますが、一体いつ入るのか、入り方や作り方なども気になるところですよね。

じつは菖蒲湯の頭にも巻いたりなんかもしたり。

ここでは、

・2020年の菖蒲湯はいつ入るのか

・菖蒲湯に入る意味や由来

・菖蒲湯の入り方や頭の巻き方

・菖蒲の効能

・菖蒲の他の使い方

についてご紹介します。

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2020年の菖蒲湯はいつ入る?

菖蒲湯にいつ入ればよいかというと、日付けは決まっていて一般的に端午の節句の5月5日(子供の日)に入ります。

2020年は5月5日となります。

お風呂に菖蒲の根や花を入れてお風呂に入れる年中行事となります。

次に菖蒲湯の作り方については中盤でご紹介します。

菖蒲湯の由来や意味

端午の節句では、菖蒲湯に入ることは日本古来からの伝統文化でした。

武家社会の江戸時代では「菖蒲(しょうぶ)」が、「尚武」や「勝負」に通じることから、5月5日を尚武の節日となったそうです。

これがもととなり、生まれた男の子の幸せを願う、端午の節句と菖蒲湯が結びつき由来になったという説があります。

また他にも昔は独特な香りのする菖蒲を、悪病や厄災といった邪気や穢れを祓うという意味で使われていました。他にも薬草としても重宝されてきました。

菖蒲の花は5月に咲き、ちょうど5月という季節の変わり目で体調が崩しやすいため菖蒲湯など、菖蒲を積極的に使い始めたのが菖蒲湯の由来となっています。その他にも菖蒲酒などもありました。

端午の節句の菖蒲の使い方端午の節句では、日本古来の伝統文化で健やかな子供の成長や無病息災、厄除けにサトイモ科の菖蒲をお風呂に入れたりなど様々な使い方があります。

他にも5月5日の端午の節句は「菖蒲の節句」とも言われており、端午の節句と菖蒲は切っても切れない関係となっています。

端午の節句に入る菖蒲湯には、大切な子供の「無病息災」や子供にふりかかる「厄災を守る」という意味が込められています。

そんな菖蒲湯は簡単に作ることができます。次に菖蒲湯についてご紹介します。

菖蒲湯の作り方

菖蒲湯を作る際は、菖蒲を用意します。

菖蒲湯の作り方は、浴槽に張ったお湯の中に入れるのではなく、お湯を沸かす前に入れておく方法になります。

作り方はいたって簡単です。

①お風呂のお湯を沸かす前に、空の浴槽に束ねた菖蒲の葉と茎を束ねてを入れておく。

※温度設定はいつも入る温度よりもやや高めがおすすめ。

そうすることで、お湯が少し冷めた時でも菖蒲の香りとエキスがよく出るので、身体への効果も高まります。

ただし赤ちゃんや子供が入る場合は、入る際にぬるめにしておくのがよいかと思います。

菖蒲の葉と茎は10本程度束ねて、ゴムなどで縛っておくとバラバラにならずに片付けがとても楽になります。

②お湯を入れる(お湯を沸かす)

これで作り方は完成です。

お風呂の温度の目安は42度ぐらいが良いとされていて、菖蒲の香りとエキスがでます。

逆にぬるすぎる温度だと菖蒲の香りが出にくくなります。

菖蒲湯の作り方の中では菖蒲の束を入れる方法をご紹介しましたが、手間がかかりますが菖蒲を細かく切って、タオルで包んでお風呂にいれると、菖蒲のエキスがでるので効能が期待できます。

菖蒲湯の効能については、後半のほうでご紹介しています。

菖蒲湯の入り方

菖蒲湯の入り方は、特にいつものお風呂の入り方と一緒です。

冬至のゆず湯の入り方と一緒です。

入る際に菖蒲の葉が邪魔な場合は、少し横によけておくと良いと思います。

赤ちゃんとの菖蒲湯の入り方はこちらから

菖蒲湯はどこに巻く?頭に巻く以外にもあり意味もある

菖蒲湯の菖蒲には邪気を払う厄払い、無常息災という意味があることから、子供の身体に巻くこともできます。

主に菖蒲湯の「お湯でふやけて柔らかなくなった葉っぱ部分」を巻くのですが、頭に巻くのが一般的になっているようです。

菖蒲の葉の巻き方は、鉢巻のように頭に巻けば大丈夫です。

頭に巻くなど、巻く部分にはそれぞれ意味があります。

菖蒲を頭に巻く場合は、お利口になりますうにという意味があります。

他にも、お腹に巻く場合の意味は、お腹を壊さないようにという意味があります。

頭が良くなりたいならば頭に巻き、病気になりたくない場合はお腹に巻くという風になります。

菖蒲湯の効能は?

菖蒲湯の作り方で香りやエキスなどが出ると書きました。

菖蒲には葉と茎にはそれぞれ効能が違います。

菖蒲湯の葉の効能

菖蒲湯の葉の効能は「香り」に関連してきます。

葉の部分から香りがでることで、気持ちを落ち着かせるアロマテラピーのような効能があるため、心身の気分をリラックスして菖蒲湯のお風呂に入ることができます。

お風呂の入れ方でのお湯の温度を高めに設定しておくと、葉がふやけてエキスが出やすく香りも強めになります。

菖蒲湯の茎の効能

次に菖蒲湯の茎の効能についてご紹介します。

菖蒲の茎の部分は由来でも少し触れたとおり、薬効成分があることから薬草として使われてきました。

菖蒲湯の由来や意味部分では、厄除けてきに利用されているたおされていますが、下記のような効能が期待できるんです。

・血行促進

・腹痛

・神経痛

・保温効果

菖蒲湯は血流を良くする働きを持っています。

またアソロン・オイゲノールという精油成分が含まれていることから、保湿効果だけでなく、鎮痛作用となり腰痛を和らげるなど働きすぎの大人にもぴったりの効能のある健康お湯となります。

菖蒲はただの花だけでなく、リラックスや身体のケアなど心身を癒してくれますよ。

菖蒲湯や菖蒲はどこで買える?

菖蒲湯を作りたいと思っても、菖蒲が一体どこに売っているのか疑問に思うかもしれません。

端午の節句の子供の日が近づいてくると、菖蒲湯用の葉と茎が

・花屋

・スーパー

・ホームセンター

などでも置かれることもあるので、すぐに見つけられると思います。

ただし菖蒲湯の菖蒲が売っていない場合は、お風呂用の菖蒲湯も通販ではあります。

菖蒲湯の菖蒲を入れたくない場合は、菖蒲湯のお風呂にいれる入浴剤もあります。

野草風呂ともされ、下記の菖蒲は茨城の国産の菖蒲が使われたり、愛媛産のみかんやよもぎが入っているなど入りやすくなっています。

スーパーやホームセンターで買えない場合は、便利です。

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菖蒲の他の使い方

菖蒲には菖蒲湯以外にも、様々な使い方があります。

ここでは菖蒲湯以外の菖蒲の使い方についてご紹介します。

菖蒲枕のやり方

自分の寝る枕の下に菖蒲とヨモギを一緒に敷いて寝る「菖蒲枕」という使い方があります。

菖蒲の香りには厄と邪気を払う効果があるとされています。

ヨモギにも魔除けの効果があるとされていますので、一緒に使えばなお良しです。(ヨモギはなくても大丈夫です。)

菖蒲枕で寝る場合は、5月5日の夜に枕の下にしくのではなく、5月4日の夜に束ねた菖蒲を枕の下に置いておき、それを寝ると良いとされています。

昔は効果があるために布団や座布団の下に置いて、寝たともされたそうですよ。

軒菖蒲のやり方

菖蒲には「軒菖蒲(のきしょうぶ)」という、軒並みや玄関、窓辺などに束ねた菖蒲を吊り下げたり飾っておく使い方があります。

軒菖蒲には魔除けの効果があるとされています。

やり方は菖蒲枕と一緒で、5月4日の夜によもぎと一緒に束ねて置きます。

吊り下げて飾る以外にも、

・屋根の上に投げる

・軒並みに下げる

などをして置き、5月5日の端午の節句の朝に取り出してしまいます。

軒菖蒲は屋根の上にあげると取るのが大変になるので、軒並みや窓辺に吊り下げておくのが良いかと思います。

菖蒲を地面にたたく

端午の節句では、束ねた菖蒲を地面に思いっきりたたく「菖蒲打ち」という遊びがあります。

菖蒲打ちの遊び方は菖蒲を地面にたたきつけることで、大きな音が出た子とされています。

地面にたたいた音には、縁起が良いという言い伝えがあるのだそうです。

この遊びは江戸時代の子供たちの遊びとして、菖蒲を刀に見立てたチャンバラ遊びが発展し、武道や鬼退治の上達の願いが込められていたそうですよ。

ただし菖蒲を床に思いっきり大きなたたくと近所の心配がある方は、夜でなく昼間などに数回だけやるのが良いですね。

菖蒲湯の入り方や巻き方まとめ

菖蒲湯は端午の節句に入り、お風呂でふやけた菖蒲は頭やお腹などに巻くと良いとされています。

菖蒲湯以外にも菖蒲枕など使い方があるので、菖蒲の香りなどが苦手な方は軒菖蒲などをして厄を祓ってみたりしてみてはいかがでしょうか。

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